Jリーグ第25節 鹿島アントラーズ対川崎フロンターレ 降雨ノーゲームに関して

今サッカーがらみの話題で一番盛り上がっているのは、鹿島と川崎の試合がどういう扱いになるかという点だろう。
結論から言えば、0-0からの再試合。これしかないと思う。
オイ、マテコラ。という川崎サポーターやアンチ鹿からの声が上がるのが予想できるが、規約と過去の事例からして、これ以外では筋が通らない。残念だけれど*1
まず、Jリーグ規約には試合成立の要件が記載されていない。
したがって審判のゲームセットの笛が鳴った瞬間が試合成立の瞬間と捉えるべきだ。よって「1-3でアウエー川崎の勝利」という裁定は無い。
次に、過去の事例ではすべて再試合となっている。
一貫性の維持の観点から過去の裁定は踏襲すべきである。よって「1-3、後半29分から再開」「1-2、後半開始時から再開」に正統性は無い。
スポーツがルールに基づき行われるものである以上、心情的に納得できないとしても、厳正かつ適正にルールを適用しなくてはならない。
以上が僕の基本的な考えだけれども、当然反論はあると思う。海外リーグでは途中から再開も珍しくないし、Jリーグ規約第39条を適用せよという意見もあるだろう*2

第39条〔悪天候の場合のピッチ整備の義務〕
ホームクラブは,降雪または降雨等,悪天候の場合であっても,可能な限りピッチを整備し,その競技場での試合を実施することができるよう最善の努力をしなければならない.

この条文に基づき処分を出すのなら、誰の目にも明らかに整備不良が認められる必要がある。今回のように「あれくらいならできるだろう」という声が大勢を占める場合*3に適用するのは難しいだろう。また、「1時間当たり何mmの降雨でも試合開催可能」のように要求される整備の基準も明確にする必要がある。
海外の例に倣うにしても、明文化された規定が無い以上、事後裁定は良くない。

第63条〔不可抗力による開催不能または中止〕
公式試合が,悪天候地震等の天災地変または公共交通機関の不通その他いずれのチームの責にも帰すべからざる事由(以下「不可抗力」という)により開催不能または中止となった場合には,その勝敗の決定方法は,理事会において協議のうえ決定する.

今回は第63条に基づき15日に理事会が開催される。情治主義に流されることなく法治主義による判断をされる事を強く望む。

*1:もちろんあと15分やれば3点取って逆転できたのに、という意味で。

*2:ネットではそう主張している人も見かけた。

*3:これこそが話をややこしくしている最大の要因だが。