マテラッツィにこそ奉仕活動を

ジダンマテラッツィの騒動は、マテにも処分が下ることになったようで。しかもけっこう重いのが。


そもそもサッカーは非紳士的行為を禁止しているわけで、審判に聞こえるようなところで紳士的じゃない発言をすれば、当然注意あるいは警告の対象だ。ただし、人種差別的な発言は、一般的な挑発や暴言より重い処分が課せられる。
もしあの事件が審判の目と耳の届く範囲内で起きたなら、マテラッツィイエローカードジダンにレッドカードが出ていたはずだ。ひょっとしたらマテラッツィにはカードは出なかったかもしれない。
挑発行為に対して2試合のサスペンドというペナルティは、これまでの判例に比べるとかなり重い。異例の重罰だ。
FIFA聴聞の内容を明らかにしていないが、マテラッツィの発言が差別絡みでなかったとしたら、この処分は明らかにやり過ぎだ。


報復や暴力は、非紳士的行為に比べて重い罪とされている、もとい、されてきた。
この方針に対して、挑発行為の温床になりかねないので挑発行為そのものに対しても規制を強化せよという声はあった。フェアでクリーンなフィールドにするためには、それも悪くないとは思う。
しかし過去の事象に対して新基準を遡って適用するのはそれこそフェアではない。今大会でもFIFAは審判の判断を「基準が一定ではない」と批判していたが、このような処分を下したFIFAには審判を批判する資格は無い。


マテラッツイはかなり荒っぽいプレーをする選手だ。見えないパンチや膝蹴りを得意とする、福西のようなタイプ*1。だからといって、ジダンの言葉の方がより正当であると頭から決めてかかってはいけない。
「何も無くてジダンほどの選手があんな事するわけない?」
いやいや、ジダンは前科*2持ちですよ。またやりやがった、って思った人も多かったんじゃない?
挑発は確かに誉められた行為ではないけれど、それでもマテラッツィに課せられた処分は重すぎる。彼にこそサスペンドではなく奉仕活動をさせるべきだったのではないかと思う。

*1:ただし福西よりサッカー自体もずいぶん上手い。

*2:頭突きや踏み付けの。逮捕歴があるとかじゃなくてね。補導歴くらいはあるかもしれないが、そこまでは知らない。